'08 四万十川196km ③ 津野〜柳瀬温泉

2日目 20081011日(土)

早起きして、まずは四万十川源流点に向かう。朝から晴れていて気持ちのいい天気。

ツーリングマップルによれば、最後の方はダート道になるようだが、MR 4F で行けるところまで行こうと思う。

宿の玄関にリュックを置かせてもらい、出発する。

宿を出て県道378号線を上るが、最初から7,8%ほどの急坂が続く。しばらく上って行くと突き当たりの丁字路に到着。案内板があり、源流点はここを左折。

10%ほどの急坂は続き、山深くなってくる。丁字路から10分ほど上ると、再び「⬅︎四万十川源流点」の案内板が出てくる。左折して、県道378号線を離れる。相変わらず10%ほどの急坂は続く。

そして、ついにダート道が現れる。自転車はここら辺に止めておき、あとは歩いて行きたいところだ。が、止められそうな場所は皆無だし、そもそも車が離合できそうにない細い林道なので、路肩に止めておくのも気が引ける。

止められそうな場所がないか、自転車を押してもう少し歩く。

結局、多少広めの道路脇の草むらに止めておくことにする。こんなところで、盗むヤツやいたずらするヤツはいないだろう。

今のところ風はほとんど吹いていないが、倒れるのが少し心配だ。1本の短い木の杭が地面に挿さっているので、その横に前輪をくっつけて置き、気休め程度の支えにしておく。

歩いて上っていくと、途中に崖が崩れていて道路に石が落ちてきているところもある。この道はあまり整備されていないようだ。

四万十川源流点

8:17 四万十川源流点への登山口に到着。

少しだけ車が止めれそうなスペースはあるが、今は1台も止まっていない。まだ朝早いので誰もいないようだ。

登山口に「四万十川源流之碑」がある。宮澤喜一首相の名前があるので比較的新しい碑のようだ。

ここからは山歩きに出発する。鬱蒼とした森の中を進むが、あちこちに源流点への道標があるので迷うことはなさそうだ。

途中に小さな滝があったり、何度か沢を渡ったりもする。源流点手前はほとんど沢登りのような感じになる。

8:29 四万十川源流点に到着。

登山口から12分ほどだった。そこかしこの岩肌に水が流れているのでどれが源流点なのかはわからない。「渡川(四万十川)の源流点」と書かれた標柱があるので、そこら辺なのだろうと思う。

 

四万十川源流点
四万十川源流点

 

 

 

 

しばらく源流点付近を探索する。足元がかなり悪いし、ほとんど沢のようなところなので気をつけて歩く。周囲は森と岩肌の苔でほとんど緑一色の世界。川の流れる音と鳥の声しか聞こえない。

10分ほど写真を撮ったり、探索したりして過ごす。

「さぁて、そろそろ出発しようか」

この自転車旅の目的である四万十川源流点から196km先の河口までの旅に出発しようと思う。

あとで調べると、源流点の標高は960mぐらいなので、標高差960mを196kmかけて下りることになる。平均勾配は約0.5%。

来た道を戻る。沢を慎重に下って行く。しばらく歩くと、それまであちこちにあった道標が見えなくなる。

「あっ、これは道を間違えているかもしれない」

そう思い、少し道を戻る。すぐに道標を発見、歩く方向を間違えていたようだ。

「あ~、すぐに気づいてよかった。あぶない、あぶない」

危うく道に迷うところだった。足元に気を取られて沢を歩いていたので、道標をよく見ていなかったようだ。

こういう道標や案内板は目的地を示す方向は出ていても、帰り道を示す方向が出ていないことがよくある。ここも帰り道の方向は出ていないし、沢の中なので特にわかりづらい。

ただ、源流点への道標はたくさんあるので、先にある道標をあらかじめ目で確認しながら進んでいく。

すると、下から人が上ってくるのが見える。男女2人連れのようだ。男性の方とすれ違うときに挨拶を交わしつつ、声をかけられる。

「こんなところに一人でよく来るなー。怖くないの?」

一瞬、「んっ、怖い?」と意味がよくわからなかったが、

「全然、大丈夫です」

と答えておく。

「怖い」と言っていたのは、誰もいないこの雰囲気のことだろうか?それとも迷ってしまう怖さのことだろうか?よくわからない。

8:50 登山口に戻る。

来た道を引き返す。

9:12 自転車まで戻る。

幸い、自転車は倒れていなかった。

急坂を下り、リュックを取りに宿まで戻る。

9:39 宿を出発。

県道378号線を下りて行く。国道197号線に到達し、右折する。狭い歩道の船戸トンネルを抜けると、ヤマザキYショップが目に入る。

「あっ、こんなところにコンビニが…」

船戸の集落はそれなりに大きいので、どこかに店があるだろうとは思ってはいたが、ここにコンビニがあるとは予想外だった。昨日知っていれば、道の駅ではなく、ここで買い物をしてたのに…。もう別にいいが…。

もう一つ、堂海トンネルを抜ける。ここの歩道も狭い。

トンネルを抜けると、県道19号線の分岐を示す案内標識が出てくる。県道19号線は四万十川沿いを走る道で、ツーリングマップルをみると如何にもカントリーロードっぽい感じがする。かなり楽しみだ。

県道19号線

10:01 県道19号線へ左折する。

道幅の狭い、いわゆる1.5車線道路かと思っていたが、意外にも片側1車線の立派な道が続く。ド~ンと直線道路があったりもする。ただ、交通量は皆無なので景色を見ながらのんびり走れる。

1kmほど走ると、予想通り1.5車線道路に変わり、道もクネクネしてくる。さらに行くと1.5車線どころか1車線程度の道幅しかなくなってくる。「いいぞー、だんだん面白くなってきた」

 

 

県道19号線
県道19号線

 

 

 

木々の切れ目から、四万十川も見え出す。船戸より川幅が少し広くなってきている。

10:12「大野見まで13km」の案内板に到着。

10:24 川つつじ公園に到着。

東屋があるので、ちょっと休憩する。

中土佐町に入る。

10:29「高樋沈下橋」に到着。

この旅最初の沈下橋。というか、実物を見るのもこれが初めて。車は通れない。対岸は田んぼしかなさそうなので、通るのは農家の人ぐらいだろう。

あとで知ったが、この高樋沈下橋四万十川最上流の沈下橋とのこと。

 

 

高樋沈下橋
高樋沈下橋

 

 

四万十川の小さな滝
四万十川の小さな滝

 

 

 

大股の集落に入ると、四万十川に架かる橋(沈下橋ではない)の手前に「一休さん」のような「お札」が出ているのに気づく。見に行くと、

「告 この川を汚す者 打首獄門に処す 四万十川代官 大川…」

と書いてある。なかなか洒落ている。

10:39 県道317号線との分岐に到着。

右折して、このまま県道19号線を進む。

10:54「久万秋の湧水」に到着。

湧水は集落から少し離れた狭い道路の脇にあり、小さな標示板しかないので車だと気づかないかもしれない。

湧水を2杯ほど飲み、ペットボトルの水も湧水に入れ替える。

 

 

久万秋の湧水
久万秋の湧水

 

 

 

11:03 県道41号線との分岐に到着。

ここも右折して県道19号線を進む。ここからはツーリングマップルでおすすめのルートになっている道だ。

11:34 栂(つが)の川との分岐に到着。

右折してこのまま四万十町方面の県道19号線へ進む。

野老野橋で四万十川を渡る。護岸工事はしておらず、自然のままの流れになっていて橋の上から川底が見える。浅いのかもしれないが、やはり四万十川の上流はきれいだ。

11:44 四万十町に入る。

四万十川の川幅が少し前の野老野橋で見た時より、かなり広くなっているように感じる。

11:51「地球裏番地発祥の地」と書いてある石碑に到着。

「何なんだ、これは?」

と思い横にある看板を見ると、ここは高知県高岡郡窪川町上秋丸で地球の裏側に当たるのはブラジル・モスタルダスというところらしい。

看板には「米奥地区 2003年ふるさと再生事業」とも書いてあるので「地球裏番地発祥の地」というのは町の宣伝と地域の活性化策なのだろうと想像する。町の人には申し訳ないが、これを見てもただ「うぅ~ん」と首を傾げるばかりだ。

 

地球裏番地発祥の地
地球裏番地発祥の地

 

 

 

12:00「松葉川温泉」との分岐に到着。

「松葉川温泉」は確かツーリングマップルで見た記憶があるので、改めて場所を確認してみる。かなり山奥だ。場所的に宿の候補にはならなかったところだな。

12:09「清水ヶ瀬沈下橋」に到着。

本日気づいた2つ目の沈下橋。本当はもっとあったのだろうとは思う。

県道323号線との分岐を過ぎたあたりから山間の平地が広くなって田畑が大きくなり、民家も続くようになる。道路も片側1車線が続き、景色が変わってくる。窪川の街が近くなっているのだろうと感じる。

 

 

幅が広くなった四万十川
幅が広くなった四万十川

 

 

 

 

ここまでの県道19号線は景色に変化があって、なかなか楽しいツーリングだった。

山と川の隙間や山の斜面を縫うように走る狭い道を走ったり、少し広めの平地には小さな集落と田畑が広がり、その中の割と広めの道をのんびり走ったり…

うっそうとした森の中を入ることもあるし、四万十川に架かる沈下橋もある。ずっと川沿いに走るので川幅がだんだん広がっていくのもよくわかる。

12:38 JR土讃線の高架のところで丁字路に出る。

右折して窪川の街に向かう。

トンネルを1つくぐると、突如として街が現れる。ここが窪川の街のようだ。とりあえず、2つ目の信号を左折して駅へ向かう。

窪川駅に到着するが、ここには駅が2つある。一つはJRの窪川駅、もう一つは土佐くろしお鉄道窪川駅。JR土讃線の南端はここまでで、ここから宿毛までは土佐くろしお鉄道になる。

駅舎も2つあり、JRのほうは平屋でよくありがちな駅舎だが、土佐くろしお鉄道のほうは昭和っぽい大きな建物で三角屋根が特徴的。

 

 

土佐くろしお鉄道・窪川駅
土佐くろしお鉄道窪川

 

 

 

 

しばらく休憩することにする。明日の宿をまだ予約していなかったので、ここでネットで予約する。これで明日までは一安心。

国道381号線

窪川駅を出発。ここから四万十川沿いの道は国道381号線に変わる。国道なのでこれまでの県道とは違い、交通量が多くないか、路肩が十分あるか少し心配になる。

街中で県道19号線から国道381号線へ右折する。しばらく走り、今度は左折する。

窪川の街を抜けると、四万十川にかかる窪川橋を渡る。まだ街の近くなのに国道381号線はガラガラ。交通量はさほど心配しなくてもよさそうだ。ちょっと安心する。

民家が減り、見通しがよくなる。やはり上流部と違って平地が広く、景色があまり変わらない。道路も国道なので、きれいな片側1車線が続く。予想はしていたが、県道19号線ほどは面白くはなさそうな道だ。

13:17「岩井沈下橋」に到着。久しぶりの沈下橋

 

 

岩井沈下橋
岩井沈下橋

 

 

 

 

今更ながら、旅の前に沈下橋の場所を調べてきて、それを巡るほうのも良かったかなと思う。この後は沈下橋が多くなってくるので、なるべく見て周ろうと思う。

ちょっと国道を離れて天ノ川橋へ行き、上から四万十川を眺めてみる。かなりの川幅になってきた。

 

 

天ノ川橋から見た四万十川
天ノ川橋から見た四万十川

 

 

 

 

国道381号線に復帰して西へ走る。相変わらず交通量は少なく、道は綺麗で広い歩道もあったりする。当然、歩いている人も自転車も皆無。今のところ、道路状況はあまり心配なさそうだ。

13:43 広瀬トンネルに到着。

トンネルの手前に「大正町」の標識。ここは合併する前の町境だったのだろう。広瀬トンネルは短く、歩道もあるので問題なし。

トンネルを抜けて少し走ると、たぬきがイラストの「動物注意」標識が現れる。だんだん山深くなってきているようだ。

しばらく走ると、相去川に架かる橋から沈下橋が見える。近づくと、その橋は「上宮沈下橋」で国道の直近にある。

少し離れたところから「上宮沈下橋」全体を写真に撮ってみる。あとで確認すると、ピントが近くの雑草にあっていて背景の橋がボケている。かなりヘタクソの写真になっているが、まー、それでもいいとしよう。

そこから少し走ると、道路脇に「地酒のあるまち大正町」と書いてある大きな酒樽と、その隣に「四万十源流合衆国 大正州」という看板が目に入る。

「いろいろ町おこしをやっているなぁー」

さっきの「地球裏番地発祥の地」といい、なんかしみじみ思う。その大正町も今は合併して四万十町になってしまったが…。

 

 

地酒のある四万十源流合衆国の大正
地酒のある四万十源流合衆国の大正

 

 

 

 

更にそこから少し走ると、今度は四万十川の対岸に駅が見える。ツーリングマップルを見ると「打井川」という駅らしい。山と川に挟まれているので秘境駅っぽい感じもする。

この辺りからJR予土線四万十川に沿って走っているので、電車(気動車?)の窓からも四万十川をずっと眺められそう。

14:10「上岡沈下橋(向山橋)」に到着。

国道からすぐのところにあるので橋まで下りてみる。そういえば、沈下橋の上を自転車で走るのはこれが初めてだな。

上岡沈下橋はこれまでみた沈下橋と比べて角がなく、流線形な感じ。幅も少し広いが、それでも普通車が1台通れるぐらいで、当然欄干はない。あまりよそ見して走れない。

せっかくなので、橋の真ん中で四万十川を背景にMR 4F沈下橋の写真を撮ったり、周りの景色を眺めたりして過ごす。

上岡沈下橋は先の対岸にも道路が普通に続いているので、一般の橋と同じように使われているみたいだ。ただ、慣れないと車でここを走るのはちょっと怖そう。

 

 

上岡沈下橋
上岡沈下橋

 

 

 

 

国道381号線に戻る。

「道の駅 四万十大正」まであと1kmほどで、四万十川に架かる鉄橋が現れる。JR予土線の鉄橋のようで、なかなか古そうだ。

14:30「道の駅 四万十大正」に到着。

アイスを買ってしばらく休憩。道の駅は、車だったかバイクだったかは忘れたが、数人の若者がいるぐらいであまり人はいない。

10分ほどで道の駅を出発すると、すぐ先に国道439号線との分岐。交差点には「一の又渓谷温泉」の大きな看板があり、ここから5km先とそんなに遠くない。看板にはかなり小綺麗でいい雰囲気の宿の写真が出ている。「ちょっと高そうなだな」

大正市街への分岐を過ぎる。

少し走ると左手の真下に四万十川が流れているので、下を覗き込む。川岸には木の小舟があり岸にはスクーターが止まっているが、人の姿は見えない。釣りか漁でもしていたのだろうか?よくわからない。

14:51 国道439号線との分岐に到着。

左折して、そのまま国道381号線へ進む。

大正新橋で四万十川を渡り、田野々トンネルに突入。歩道があるので問題なし。

トンネルを抜けると、再び四万十川。水量は少ないが、川幅がずいぶん大きくなったように感じる。振り返ると、山間に流れる四万十川に鉄橋が架かっていて絵になるような風景。もう少しうまく写真を撮れればいいのだが…。

 

 

山間に流れる四万十川と鉄橋
山間に流れる四万十川と鉄橋

 

 

 

 

14:57 旧十和村に入る。

前方にまたトンネルが見えてくる。この辺の国道381号線は四万十川が蛇行しているので、トンネルでショートカットされている。

トンネルを走っても面白いことは何もないので、できれば迂回したい。ちょうど浦越トンネルの横には旧道のような入口が見える。ツーリングマップルで確認すると、その道は四万十川に沿ってトンネルの出口まで続いている。「よし、ここは旧道に行ってみよう!」

旧道は午前中に走った県道19号線のような道でいい感じ。しばらく走ると浦越の集落に入る。左に四万十川に架かる大きな橋があるので見にいく。

すると、下流側のすぐ下に沈下橋が見える。ちょっと戻ったところから下りられそうなので行ってみる。

15:05「里川沈下橋」に到着。

車止めがあるので歩行者と自転車しか通れない。とりあえず橋を渡ってみるが、ここも幅が狭いのでよそ見せずに慎重に走る。

時間に余裕があるので、橋の上で周囲を眺めながら少し休憩する。四万十川の流れは穏やか。

 

 

里川沈下橋
里川沈下橋

 

 

 

四万十川とMR 4F
四万十川とMR 4F

 

 

 

 

国道381号線に復帰し西へしばらく走ると、再び左手前方に沈下橋が見える。観光案内を見ると、この辺りは沈下橋が多いようだ。あとで調べると、あれは「芽吹手沈下橋(新谷橋)」だった。

その後も四万十川を左に見ながら走る。まだ山間の中流域だと思うが、川幅は広く四国一の大河であることを実感してくる。

 

 

まだまだ続く四万十川
まだまだ続く四万十川

 

 

 

 

そんな中、左手少し下に古い鉄橋が現れる。線路があるのでJR予土線の鉄橋のようだ。線路は鉄橋から国道381号線のすぐ下で山に向かってぶち当たっているので、国道の真下にトンネルの入口があるようだ。

そして、その鉄橋の下に沈下橋が架かっていて、ちょうど車が1台止まっている。鉄道の鉄橋と沈下橋が上下に並んでいるのは珍しいかもしれない。ひょっとして鉄っちゃんの撮影ポイントではないかと思ったりする。

あとで調べると、この沈下橋は「第一三島沈下橋」というらしく、向こう側には「第二三島沈下橋」もあるとのこと。ここの四万十川には三島という中州があり、その中洲にこの2つの沈下橋が架かっているらしい。橋の名前が読めなかったが、どうやら「第1三島沈下橋」と「第2三島沈下橋」というようだ。漢数字で書かれると読めないね。

 

 

鉄橋と第一三島沈下橋
鉄橋と第一三島沈下橋

 

 

 

 

15:41 昭和の街に入る。

道は狭くなるが、交通量が少ないので特に問題なし。

さっき通った街が「大正」、今度の街は「昭和」となっているが、何か年号と関係があるのだろうか?よくわからない。

昭和の街を抜けると、道端に「四万十ウルトラマラソン」ののぼりがたくさん出てくる。ウルトラマラソンといえば「サロマ湖100kmウルトラマラソン」が思い浮かぶが、ここでも似たような大会が行われているようだ。

自分はマラソンやジョギングはしないが、好きな人にとって四万十川沿いのコースというのは、自転車旅と同様、なかなか魅力的なんだろうと思う。「四万十ウルトラマラソン」は来週行われるようだ。

十和の街を通過。国道沿いだけかもしれないが、意外と大きな街。ツーリングマップルに描いてある温泉施設や看板はやはり見当たらない。

十和の街からしばらく走り、「道の駅 四万十とおわ」に到着。もう宿は目と鼻の先なので、ここで買い出しをすることにする。

地元・十和の栗アイスと味噌漬け豆腐、そして地酒の無手無冠(むてむか)などを買い込み、四万十川が眺められるオープンスペースでアイスを食いながらしばらく休憩する。眺めがよくてなかなかいいところなのだが、人はほとんどいない。

16:35 道の駅を出発、宿へ向かう。

すぐに少し長めの川平トンネルがあるが、歩道があるので問題なし。トンネルを抜けると、今度は四万十川に架かる川平橋を渡る。

ツーリングマップルによると、今夜の宿はこの川平橋を渡り切ったところで次の四万十トンネルに入らずに左折したところにある。

川平橋を渡っていると、対岸の左手に道が続いていて民家が数軒あるのが見える。

川平橋を渡り切る。宿の案内板はないが左折する。宿はここから1km弱のはず。

 

 

川平橋と四万十川
川平橋と四万十川

 

 

 

 

細い道をしばらく走っていくと、右手に「柳瀬温泉➡︎」という手書きの案内板を見つける。案内板に従い、右折する。

柳瀬温泉

宿に到着。今日のお宿は「柳瀬(やなぎせ)温泉」。建物は古いが、ひっそりとした鄙びた温泉旅館っぽい。ここに宿があるだけで十分ありがたいし、温泉なのがなおいい。玄関の上に掲げられた手書きの「柳瀬温泉」という看板もなかなかいい。

部屋は4畳半で、風呂とトイレは共同。自転車は玄関先に置かせてもらう。お客さんは自分以外に男性客が1人。

温泉は湯船の周りが岩風呂のような感じになっている。だが、熱すぎて入れず、残念…。もう1人の方は入れたのだろうか?

広間で晩飯を食って部屋に戻ろうとした時、宿の娘さん(中学生か高校生ぐらい?)がやってきて女将さんに「外に置いてある自転車、ライトつけっぱなしだよー」と話す。

自転車は自分のしかないはずなので、MR 4Fのライトだろう。でもライトをつけた覚えはない。とにかく女将さんと娘さんに「すみません」と言って外に出てみる。

ライトはついている。何かの拍子でスイッチが押ささった?かもしれない。ライトを消して、お礼を言って部屋に戻る。

晩酌しながら、明日の予定を考える。明日は四万十川の河口まで行き、川下りを完結させる。四万十川は今日で半分以上走ったので、明日は少し余裕がある。有名な沈下橋もあるので、その辺りをマメに訪れようと思う。

寝る。

走行時間:5h37m14s 走行距離:101.5km

平均速度:18.1km/h 最高速度:40.4km/h

↩︎初日    3日目↪︎