‘19 夏の根室・釧路・十勝 キャンプ旅④ 中標津〜別海

3日目 2019年7月30日(火)       -

5:00頃、眼が覚め、トイレに行く。エゾリスがちょろちょろ走り周っている。

今日は、まず別海に行ってキャンプ場の場所を確認し、天気が大丈夫なら、昨日の夜、考えていたように走古丹やヤウシュベツ川湿原に行ってみよう。

今のところ、今日の天気予報は曇りだ。

朝飯は準備していないので、中標津の街のコンビニで調達して、トイレはその後、バスターミナルか、コンビニで借りよう。

早速、荷物を片付け始め、テントの撤収にかかる。昨日のように虫に刺されないようレインウェアの下を履いてテントを撤収する。

撤収中、すぐ横にエゾリスが走り寄ってきた。また餌をねだりに来たのだろうか。無視すると、すぐにどこかに行ってしまった。

7:00過ぎには撤収がほぼ完了。洗濯物は乾いていないので、リアキャリアのリュックの上に括り付けて走りながら乾かすことにする。

キャンプ場にゴミ捨て場があったが、燃えるゴミは指定のゴミ袋がないと捨てられなかったので、空き缶だけ捨てる。あとはコンビニかスーパーのゴミ箱に捨てよう。

出発できる状態になったが、急に疲れが出たというか、気だるくなって、出発する気が無くなった。

やはり、昨日の無理が祟ったのかもしれない。バーベキューハウスの横にある東屋の椅子に横になって、もう少し仮眠することにする。

ふと、ファミリーのテントの奥に自転車が置いてあるテントがみえる。チャリダーだろうか? 結局、それらしい人を見ることはなかった。

8:00 バイクサイトのライダーさんはみんな出発していった。

うつらうつらするが、カラスがうるさい。近くの木で幹を突く音も聞こえる。アカゲラでもいるのだろうか。だが姿は見えない。

少し寝ていると、8時半頃、「大丈夫ですかー」と声をかけられて起こされる。

「大丈夫です」と答え、起き上がると、声をかけてきたのはキャンプ場を清掃をしに来た方だった。何かあってはいけないと思って、声をかけてくれたようだ。申し訳ない。

大分、体調は持ち直した。もう一度、天気予報を確認したり、中標津でトイレが借りれそうな公共の施設を検索する。

9:30 キャンプ場を出発、中標津の街に向かう。

 

緑ヶ丘森林公園キャンプ場

緑ヶ丘森林公園キャンプ場

 

バスターミナルの近くにあるAコープが開いていたので、朝食のパンと炭酸水、ハンガーノック用のビスケットを調達。向かいの文化会館のロビーで遅い朝飯にする。

広いロビーにはリタイアしているおじさんが2、3人いて、何をするでもなく椅子に座っている。朝飯を食べ終わり、トイレも済ませる。

10:37 ようやく別海に向けて出発する。

昨日と同じ道道8号線を南へ進む。昨日より、時間が遅いせいか、交通量も少し多い。

11:17 中春別で昨日の立ち寄ったバス停でトイレ休憩。道道929号線との交差を通過、ここからは初めて通る道になる。が、牧場や森が続く景色はかわらない。

別海

12:02 別海の街に入る。キャンプ場へ行くには、街中で右折しないといけないはず。地図で確認すると、2軒目のセブンイレブンのある交差点で右折して、直進すればいいようだ。

西別川を渡り、セブンイレブンのところで右折し、しばらく走ると右手に陸上競技場が見える。ずいぶんと練習している人が多い。

「なんだろう?」と思ったが、競技場の入口に、合宿を歓迎する看板が出ている。このへんは夏でも涼しいので大学や企業の陸上部が夏合宿に来ているようだ。

12:17 陸上競技場の直ぐ先の左手にある「別海町ふれあいキャンプ場」に到着。キャンプ場の入口は、ゲートが閉まっている。中を伺うと、広い芝生スペースが広がり、評判通り、良さそうなキャンプ場だ。

さて、これからどうするか考える。中標津を出発する時は走古丹に行こうと思っていたが、やはり昨日の疲れが残っていて、走っているうちに体が少しダルくなってきた。

今日のツーリングはこれでやめにして休息に当てるか、それとも時間が持て余しそうなので、走古丹にいくか。

しばらくキャンプ場の入口で自転車に跨ぎながらそんなこと考えていると、管理棟の駐車場に止まっている車の下で、猫が寝そべっているのが見えた。30℃ぐらいあるので、このあたりに暮らす猫にとってはかなり暑いだろう。

そんなことをしていると、男性に声をかけられた。キャンプ場の管理人さんだった。

管理人さん:「キャンプ場に入られますか?」

自分   :「うぅ〜ん、ちょっと考え中です」

管理人さん:「今日はもうやめにするかどうか考えているところじゃないですか?」

図星だった。

自分   :「そうなんですよ。昨日走りすぎで、ちょっと疲れているのでどうしようか考えていたところなんです。今日は中標津から来ただけなんですが…」

管理人さん:「キャンプ場は13:00に開門なんで、あと少し待ってください。スタッフがご飯食べているので」

自分   :「わかりました」

管理人さん:「それから、夜の20:00から翌朝7:00までゲートを閉めていますが、自転車ならゲートの横から出られるし、郊楽苑(近くの温泉)に行く道(町道)からも出られるので、7:00前に出発できますよ。テント1張りなら500円です。ゲートを閉めておかないと、受付が終わった後、勝手に入ってきてお金を払わずに帰る人がいるのでそうしています」

キャンプ場に自分勝手な輩が来ることはよく耳にする。

自分   :「そういうマナーのない人とか自分勝手な連中の話しは他のキャンプ場でもよく聞きますよ。北海道のキャンプ場は昔は無料だったところが多かったけど、それをいいことに夜中まで騒いだ挙句、ゴミを撒き散らして帰っていく輩がいるので有料にしたという話しを」

管理人さん:「ホント、そうなんです。困っています」

自分   :「あそこの車の下に猫がいますよ」

管理人さん:「あれ、野良猫なんです。居座っています」

自分   :「別海にしてはここ数日の暑さは、ここ何年もない暑さなんじゃないですか?」

管理人さん:「別海は内陸なので、暑くなるんですよ。でも海のほうにいくと涼しいです」

自分   :「あの、走古丹までは、ここから何キロぐらいありますか?」

管理人さん:「何キロという感覚はないのでわかりませんが、車で30分ぐらいです」

自分   :「自転車だと車の3、4倍ぐらいかかるから、1時間半から2時間ぐらいですね」

管理人さん:「それくらいですかね。では、少し周ってからでもまた来てください」

自分   :「どうも、ありがとうございます」

走古丹までは確か30kmもないので、往復4時間ぐらい。17:00ぐらいには戻って来れるので、行けることはいけそうだ。ヤウシュベツ川湿原はちょっと厳しい。

でも、あと4時間も走る気になれない。もう少し近いところに何かないものかと地図をみていると、ふと「新酪農村展望台」が目に入った。

距離を調べると、片道5, 6km程度なので、1時間ちょっとで戻ってこれる。

走古丹は、明日根室に行く途中に寄ることにすると、「新酪農村展望台」はルートから外れるので、今日行くにはちょうどよさそうだ。

12:30「新酪農村展望台」に向けてキャンプ場を出発。国道243号線は避けて牧草地帯の中のアップダウンの道を南へ進む。交通量皆無。

牧草地帯にある展望台なので少し離れたところからも見えるのではないかと思っていたが、それらしい建物は全然見えてこない。

 

交通量皆無の牧場ロード

交通量皆無の牧場ロード

 

新酪農村展望台

13:11「新酪農村展望台」に到着。ツーリングマップルには「簡素な鉄骨の展望台はスリル満点」と書いてあるので、どんな展望台かと思っていたが、実物をみると、特に倒れそうだったり、崩れそうな感じには見えない。

ただ、思っていたより、かなり低く、近くまでいかないと見えてこない。

 

新酪農村展望台

新酪農村展望台

 

そして、展望台には誰もいないし、その横の道を通る車も皆無だ。

高い展望台ではないが、上ってみると北側以外は遮るものがないので、周囲に広がる草原地帯のパノラマがよく見え、いい景色だ。だんだんと青空も多くなってきた。展望台からの写真を撮っておく。

 

新酪農村展望台からの眺め①

新酪農村展望台からの眺め①

 

 

新酪農村展望台からの眺め②

新酪農村展望台からの眺め②

 

展望台を下りて自転車まで戻ると、ようやくバイクが1台やってきた。

空は一段と晴れ渡ってきたので、これでツーリングを終えるのはもったいなく思ってきた。

そこで、天気のいい今日のうちに、走古丹より近いヤウシュベツ川湿原に行ってみることにする。明日も通る予定だが、天気がいいとは限らない。

13:23「新酪農村展望台」を出発。来た道を少し戻って右折し、国道243号線に出る。国道243号線を少し別海市街に戻ったところで、ヤウシュベツ川湿原近くの国道244号線に出られるカントリーロードへ右折する。

しばらく進むと、この先工事中で片側交互通行の看板が出ている。更に進むと、工事をやっている気配はないが、この先の道がダートっぽく見える。近づくと、やはりダートだった。

工事で舗装を剥がしたというふうには見えず、ずっと先までダートが続いているので、この道を行くのは断念する。

そうなると、ヤウシュベツ川湿原に行くには、国道243号線を南へ進み、国道244号線へ左折して北上するか、それとも別海の市街地付近まで戻り、この道の北側にある道から国道244号線に出て行くしかない。どちらにしてもかなり大回りだ。

これで完全に行く気が失せたので、キャンプ場に戻り、今日のツーリングは終了することにする。

13:47 キャンプ場へ引き返す。

別海町ふれあいキャンプ場

14:14 キャンプ場に到着、受付をする。料金は500円也。自転車はテントサイトに乗り入れていいが、テントを炊事場や東屋の中やすぐ近くに張らないよう注意を受け、観光パンフレットやキャンプ場の使用マニュアル、テントに下げておく番号札を受け取る。

テント張りしている先客の人と挨拶を交わしがら、テントを張る場所を探す。広く平らなところが多いので、好きなところに張れそうだ。

ここのキャンプ場には大きな炊事場以外にも、水道の蛇口が1, 2個だけの小さい水汲み場も何箇所かある。あとでわかったことだが、テントサイトにコンセント盤もあったようだ。

ちょうど木で西日が遮られ、近くに水汲み場とベンチがあるスペースにテントを張ることにする。

ここは昨日の中標津のキャンプ場に比べたら蚊や虫は格段に少ない。

テントを張り終え、何時もなら晩飯と晩酌を調達しに行くのだが、まだ15:00にもなっていない。

日があたり暑いので、乾いていない洗濯物をベンチに広げて干しておく。半袖の上着など脱げるものも近くの流し台のない水汲み場で石鹸で洗っておく。

そして、明日、明後日の予定を考える。明日の宿泊地は距離的に根室で迷うことはないのだが、問題は明後日だ。

明後日、根室市内から納沙布岬まで往復47kmを走ったあと、霧多布のキャンプ場まで約65kmを走ると合計112kmになる。納沙布岬は見学ポイントが多いので、その時間も必要だ。そうなると時間に追われることになり、あまり楽しくない。

昨日、無理に長距離を走って疲れも出たので、霧多布に行くのは1日遅らせることにする。
そうすると、根室に2泊することになるが、市街地近くにキャンプ場はなく、宿に泊まらないといけない。キャンプ場がないので1泊は仕方がないと思っていたが、2泊となると少しでも節約したいところだ。

根室市街で一番格安な民宿は素泊まり4,000円、郊外だと「道の駅スワン44ねむろ」の近くにある宿が素泊り3,500円だ。

根室市街に一番近いキャンプ場は、厚床の北にある築拓キャンプ場で1,500円。北海道のキャンプ場としては高額だが、民間(牧場主)経営なので仕方ないだろう。人数に限りがあり、予約も必要。

ただし、料金にシャワーやランドリー使用料も入っているのでそんなに悪くはない。晩飯と晩酌は厚床のコンビニで調達できる。

ということを踏まえ、明日は走古丹と風蓮湖、ヤウシュベツ川湿原、奥行臼駅跡を巡って一旦厚床まで行き、食料を調達して築拓キャンプ場に泊まる。

明後日は、厚床から納沙布岬に行き、根室市街の民宿に1泊。翌日、霧多布に向かう予定に決定。

16:45 晩飯と晩酌を調達しにキャンプ場を出発。陸上競技場ではまだ練習している人が多く、街へ向かう道でも走っている女性ランナーをみかける。

別海にもスーパー「フクハラ」があったので、今日もここで晩飯と酎ハイ3本を調達。昨日は酎ハイを4本買ったが、1本飲めなかったので、今日は3本にしておく。

買い物後、築拓キャンプ場に電話を入れるのも出ず。

17:25 キャンプ場に戻り、近くの温泉「郊楽苑」へ歩いていく。日が傾き始め、涼しくなってきた。築拓キャンプ場に電話するもまた出ず。

上下スウェット姿の女性一人が「郊楽苑」に入っていく。合宿で訪れている人だろうか。

温泉の帰りは、更に涼しい風が吹いていていい気持ちだ。再々度、築拓キャンプ場に電話を入れるもまたまた出ず。

もう築拓キャンプ場は諦めて、明日は根室に向かうことにする。今日は遅いので根室の民宿には明日の朝、予約の電話を入れることにする。

キャンプ場に戻り、今度は下着類を洗濯して、自転車にかけて干しておく。今日も乾かないだろう。

ようやく、これで晩飯と晩酌にありつける。明日の予定も決まったので、とっとと食って飲んで、まだ20:00なのに寝る。

走行時間:3h40m58s、走行距離:57.87km
平均速度:15.7km/h、最高速度:40.2km/h

== 旅の費用 ============
キャンプ場(別海町ふれあい)代:¥500
温泉(郊楽苑)入浴代     :¥500
飲食代            :¥1,494
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合計             :¥2,494
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